魚っておいしいですよね。
わたしは子供の頃からお刺身が大好きで、昨日のハシゴ酒では3軒のうち2軒でお刺身を食べ、自宅に帰ってからは〆にいくら丼、今朝も海鮮丼を食べたくらいなのですが、どうも最近になって焼魚に目覚めたっぽいんですよ。
前置きが長いですが、これは確かに「郷土酒亭 元祖 炉ばた」さんを紹介する記事です。
いやね、ほっけの干物なんかは若い頃から居酒屋でよく食べていました。レモンでビシャビシャにして。
なのですが、昨年食べた「居酒屋ちょーちょ」の”はやせ鮎の塩焼き”と「酒と魚watabe」の”めひかりの天ぷら”がおいしくて、今年になってジワジワ おいしかったな~、またウマい焼魚(加熱調理された魚)食べたいな~ と強く思うようになったんです。
そこでわたしは検索しました。
【囲炉裏焼 仙台】【炉端焼き 仙台】
居酒屋ちょーちょの焼魚は、炉端(囲炉裏)焼き。囲炉裏で魚を焼く店ならちょーちょみたいに…いや、それ以上においしい焼魚に出会えるかもしれない。そう思ったわけです。
するとですね、「なんで今まで知らなかったんだ??仙台にこんな素敵なお店があったなんて!!!」と、驚くほど魅力的な店を見つけたんです。
▼炉ばたを囲むカウンター席
▼掘りごたつテーブル席(個室)
カウンター、掘りごたつのテーブル席どちらも、古民家風の雰囲気がめちゃくちゃイイ。
▼本日のお膳(お通し)
家庭的な和の肴も、わたしの好みにドストライク!
翌日ある飲み会の0次会として伺うことに決めました。
郷土酒亭 元祖 炉ばた
「郷土酒亭 元祖 炉ばた」は1950年創業の老舗居酒屋で、炉端焼きの元となる「炉ばた」のスタイル発祥のお店。
当時、天賞酒造の次男であった「天江富弥」さんが実家のお酒を広めたいという思いで、天賞酒造のお酒と東北の郷土料理を提供したのが始まりなんだとか。
しかし、新型コロナの影響で2020年6月に閉店。2020年8月、元々客として年に数回訪れていた「株式会社 絶好調(炉端焼き業態を展開する)」が2代目から引き継ぎ、歴史や伝統を継承しつつ時代のニーズにも対応した「郷土酒亭 元祖 炉ばた」を再開しました。(PayPayも使える!)
これについては、FOOD STADIUMさんのインタビュー記事で詳しく書かれています。
で、肝心なところ。
「郷土酒亭 元祖 炉ばた」には炉端はあるが、炉端焼きはしていない。
いや、正しくは していなかった 。
理由は先代から引き継いだ方々が知っていると思うので、気になった方は聞いてみてね。
現在は、(2021年12月から)一部メニューを目の前の炉ばたで炙って提供しているそうです。
わたしが期待していた囲炉裏焼きの魚は、食べられないということです…
知らずに2名誘って行ってきました!!
メニュー
まずはレギュラーメニューから。
▼お料理
「郷土酒亭 元祖 炉ばた」さんには、居酒屋でよくあるお通しのように来店した全てのお客さんに提供される「本日のお膳(1320円)」というものがあります。
お通しって聞くと、 小っちゃい小鉢でお浸しとか出てくるんだろうな~ くらいにしか思わないけど、「本日のお膳」となると、何だか自分のために用意してくれた食事のようで嬉しい。
今日は何だろうと、ちょっとワクワクする。
ちなみに、先に書いたように ”炙り” メニューは目の前の囲炉裏で焼いて提供してくれるはず。(やめていなければ)
季節によって変わるおすすめメニューもあります。
▼如月のおすすめ
上の画像は、3月5日のおすすめメニューです。
▼ドリンクメニュー
日本酒は創業者の実家である天賞酒造から中勇酒造が引き継いだ2銘柄「天賞」と「独眼竜政宗」のみ。
お燗の中身は本醸造です。
ちなみに、天賞酒造の歴史についてはこちらの記事で分かりやすくまとめられています。レキシントンプラザ八幡の駐車場脇には、現在も天賞酒造の門が残されています。
▼焼酎ボトル
ボトルキープできる焼酎もあります。
▼宴会コース
宴会コースはお料理のみの3種類。
本日のお膳で熱燗1本余裕で空く
珍しく1番乗り!
酔っぱらう前に、コの字型カウンターの中央付近から炉端のある席を撮影しました。
この日ここには若い男性が座っていて、この店の歴史などを訊くと丁寧にこたえてもらえました。
先代としっかり情報共有されているようで、いろいろ教えてもらえた!
個室はテーブルが2卓。
この日は予約がなかったため、卓上にお膳のセットは用意されていませんでした。
店内を見渡すとアチコチに古い小物(飾り)が見られるんだけど、初代?2代目?(聞いたけど忘れた)が集めた歴史あるもののよう。
撮影を終えて注文を…
飲み物は、ここはやはりお燗で。
すると、お兄さんが壺の中に一升瓶の天賞を豪快に注ぎ始めた。
グルグル回しながらジャバジャバ注いでいく…
突然のことにビックリして写真をまともに撮れなかった。
この壺の中から杓子でお酒をすくってお銚子に注いでいく。
こうして空気に触れさせることで、お酒が柔らかくなるのだそう。
お酒を注いだお銚子は、囲炉裏の脇にある酒燗器で湯煎する。
そのあとは…
こう!!!!
長い棒の先にお銚子を乗せて席へ提供。お兄さん一歩も動かず!!!
今気付いたけど、この棒って日本酒を混ぜる櫂入れみたいな形だね。天賞酒造と深い繋がりのある、このお店ならではのサービス。
食べるだけじゃない、非日常的なサービスに会話も盛り上がる。
そして、酒器を持ってみて気付く、その大きさ!!
他のお店で出されるおちょこよりも大きめで、注ぎやすく、日本酒の香りが立ち、酒呑みもゆったりと飲める(小さいおちょこじゃすぐなくなっちゃう)、かと言って大きすぎない丁度いいサイズ!
わたしがよく家で使うくらいの大きさ…
ここも、酒造所の息子ならではのセンス。だと思う!
酒呑みの心をわし掴み。
ほどなくして本日のお膳の提供。こちらはお兄さんの手でお盆に乗せてくれる。
お煮しめ、お造り盛り合わせ、せんべい汁の3品。
お煮しめは、しっかりめの味付けで日本酒にピッタリ…
お刺身は、真鯛、メカジキと、ヒカリモノはアジだっけ?
奥に大根の漬物が添えられていた。
お漬物はオマケしてもらったみたいで嬉しいんだけど、わたしはゆっくり食べたせいか真鯛に大根の香りが移ってしまった…
メカジキは香味がしっかりしているお陰か気にならず。脂ノリノリしっとりおいしいメカジキでした。
せんべい汁は嬉しいサプライズ。初体験です!
スープは塩ベース。具材は、にんじん、大根、程よく歯ごたえのある牛すじがたっぷり入っていた。
本日のお膳はどれも日本酒と相性抜群な上になかなかのボリューム。
日本酒も柔らかくとっても飲みやすいものだから、お酒がどんどんすすんでしまう。
飲み会本番はこのあと…頑張って控えめに飲んだけど、いつも通り飲んでいたら1人で2合飲んでたと思う…
お料理の追加注文は、スルメイカ肝わた味噌焼き。
頃合いを見て、お兄さんが ”かましますね~” と言って混ぜてくれた。
久しぶりに聞く方言。仙台だけでなく東北で使うところは多いのでは?この一言だけで、なんだか嬉しくなってしまう。
肝心のお料理は、肝と味噌の濃厚な味わい。味噌が強すぎないから、肝の風味も生きて、淡い味わいの天賞にも合う。
にごり酒はより合いそうだけど、3月末あたりまでは在庫切れだそう。
聞いたことのない料理で気になっていた「なめこ焼き」もいただきました。
焼かれて粘りが控えめななめこ。お好みでレモンを絞って食べるシンプルな料理だった。
これも酒呑みのアテだよね~。味付けは控えめで、レモンも添えてあって、これで「ごはんください!」とはならないもんね。やっぱりコレにも日本酒。
ちなみに、メニューの半分くらいは先代から引き継いだものなのだそう。昔から続くお料理を食べてみたい人は、お店の方に訊ねてみてね。
初めての「郷土酒亭 元祖 炉ばた」
とても良い経験ができました!
筋金入りの酒呑みは勿論、家族、友人、大切な人…連れて行きたい人が次々と目に浮かぶ。きっと楽しんでもらえるだろうなと思えるお店でした。
ひとりでじっくり楽しむもよし。体験を共有したい人を誘うもよし。
ぜひお店へ行ってみて!
おすすめはサービスを最大限体験できるカウンター席。
ご予約・詳細は 食べログまたはHOTPEPPERからどうぞ。
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