もくじ
①浦霞と建物の歴史、蔵ガイドについて
②店内の様子
③作家さんと酒器の紹介。焼き物の酒器
④作家さんと酒器の紹介。ガラスの酒器
⑤利き酒
浦霞 酒ギャラリー
営業時間:10:00~17:00(12月30日は16時まで)
定休日:日曜日、年末年始(12月31日~1月3日)
その他の臨時休業あり。(鹽竈神社花祭りなど)
宮城県塩釜市本町2-19
022-362-4165
浦霞 酒ギャラリー
①浦霞と建物の歴史、蔵ガイドについて
JR仙台駅から電車で30分、JR本塩釜駅からは徒歩7分。鹽竈(しおがま)神社へ向かう途中にあります。
鹽竈神社は国指定の天然記念物、鹽竈桜(しおがまざくら)やパワースポットとしても有名なのですが、少なくとも平安時代初期から1200年以上もの歴史のあると言われている、奥州一の宮です。
その門前商店街にある浦霞 醸造元佐浦の隣に、日本酒好きはもちろん、お土産購入や観光にもおすすめのギャラリーがあります。
上の写真が日本酒で有名な、浦霞 醸造元佐浦の事務所入口。
浦霞の醸造元で、蔵が併設されています。浦霞のお酒はここでつくられているのです。
浦霞醸造元 佐浦は1724年(享保9年)創業。2019年現在では295年もの歴史があります。
現在の佐浦弘一社長は13代目です。
隣に立つのがこちら、浦霞 酒ギャラリー。今回紹介する塩竈観光おススメスポットです。
店舗と蔵は明治時代の建物で、隣の浦霞 醸造元佐浦事務所の入り口部分は江戸時代に法連寺の向拝として存在したものを移築(譲り受けた)したものなのだそうです。
浦霞 酒ギャラリーでは、蔵ガイドという、蔵の建物や歴史についての案内を午前11時と午後2時に行っています。
定員は10名まで、予約が必要ですが参加費は無料です。
製造工程の見学や説明はありませんが、浦霞や歴史的建造物に興味のある方は予約して行かれることをおすすめします。
所要時間は15分ほどなので、観光のひとつとして良いのではないでしょうか。
ご予約の際には、浦霞 酒ギャラリー ホームページ、または電話にてご確認をお願いします。
②店内の様子
店内には、宮城県の陶芸作家さんが手掛けた、たくさんの酒器と浦霞の日本酒が並んでいます。
落ち着いた雰囲気で、平日のこの日はゆっくりと過ごすことができました。
低い位置にも陶器やガラスの器が展示されているので、小さなお子様連れの方は気を遣うかもしれません。
ベビーカーを使うか、抱く、手をつなぐなどしていると安心だと思います。
仙台市で作家さんがつくった酒器をこんなにたくさん常時展示、販売しているのはここだけなのではないでしょうか。
他にあるのなら知りたいものです。ご存知の方がいらっしゃいましたら、TwitterにDMください。
行ってみます。
逆光で写真の色が綺麗にでていないのですが、この方の作品があるのだな、とか、こんな作品があるのかと参考になると良いなと思いながら書いています。
仙台からも近いですし、実際に訪れて手に取ってみていただきたいです。
上の画像は小鯖美保子さんの作品です。
彫られたような立体的な模様と、素朴さのある色合いが素敵でした。
他の作品も見てみたい作家さんです。
鬼ぐいのみが印象的でした。
ジェームス・オペさんは、4年ほど前に夢メッセで行われた陶器市に出店されていたのが出会いで、虹色の大きなお皿と、水玉のお皿を買うか悩んだのですが、柔らかいパステルカラーのお皿に何を載せようか、想像することが出来ずに諦めたのです。
後から載せたい料理があったり、素敵な色だったと何度か思い出しました。
実はこの浦霞 酒ギャラリーへは宮城県酒造組合で行われている、女性だけの日本酒セミナーで見学に伺っていて、その時もオペさんの酒器に一目惚れしたのですが買う時間がありませんでした。
今回はオペさんの酒器があったなら、一番気に入ったものを買う。先ずはひとつ!
と買う気満々で伺いました。
虹色のぐい呑みを購入しました。
普通のおちょこ2杯分くらい入るサイズは頻繁に注がなくても良いですし、1杯が多すぎることもなく、酔っぱらってもこぼさずに注ぐことができます。
ガチな酒呑みにはありがたいサイズです。
伊藤仁美さんの作品も素敵でした。
柔らかい色合いにお花のイラストが可愛らしいです。
表面はつるつるとした質感です。
ひとつ購入しました。
お花のイラストのものではないのですが、優しい青のグラデーションと、模様が可愛いです。
おちょこ1杯とちょっとくらいのサイズは、注ぐときにこぼしにくい上に何種類も呑み比べたいガチな酒呑みにピッタリです。
酒器は呑む日本酒と、呑み方、合わせる料理や気分によって変えると、自宅での晩酌も楽しさが増します。
気に入るデザインの酒器であれば、どのサイズでも良いと思います。
いつか、買っておいて良かった、今日のお酒にピッタリだ。と思える日が来るものです。
黒本雅志さんの作品です。
男性的ですが繊細さも感じる作品です。
わたしの好みではありませんが、この酒器で呑むと男っぷりが上がりそうです。
利き酒コーナーの奥の方にも、加藤晋さんという作家さんの作品が展示されています。
ひと際目立つ酒器をとっていただいて撮影しました。
秋田県仙北市の白岩焼に似た色味だなと思ったのですが、手に取ってみると、花が咲いたような模様なので調べてみると、結晶釉というのだそうです。
ひとつは持ちたい技法を用いた器です。
中山晴代さんの優しい色合いで女性的な陶器の酒器もあるのですが、写真が見つかりません。
下のガラスの酒器と一緒に写っている画像をご覧いただければ幸いです。
④作家さんと酒器の紹介。ガラスの酒器
上段がガラス作家である村山耕二さんの作品で、下段は中山晴代さんの作品です。
この日は展示数が少なかったのですが、日によって売れてしまっていたり、入荷日で品ぞろえが豊富という日もあります。
ひとつひとつが手づくりの品なので、どの作品も違うものです。
気に入った作品を後日買おうとしても、もう出会うことがなかった、ということが何度かあったので、わたしは気に入ったらその日のうちに購入することが多いです。
村山耕二さんの海馬ガラス工房のホームページ
ガラスの作品はまつださゆりさんの注器が気になりました。
ぽってりとした泡入りのガラスで溶けるようなデザインが気に入って最後まで買うか悩んだのですが、注ぎ口が厚いとうまく酒を注ぐことができないのではないかと心配になったので見ているだけにしました。
志賀英二さんとまつださゆりさんの紹介文が、どちらも
村田町にある古民家のガラス工房にて、夫婦でひとつひとつ手づくり制作しております。
とあります。お2人はご夫婦です。
志賀英二さんの作品は色合いや柄が派手なので遠くからでも目立ちます。
志賀英二さんとまつださゆりさんの、ガラス工房キルロのホームページ
⑤利き酒カウンター
ギャラリーの奥には利き酒カウンターがあります。
レジで利き酒用の酒器(300円)を購入すると、利き酒(試飲)をすることができます。
この酒器は、洗って持ち帰ることができます。
持ち帰ったおちょこです。
可愛いですし、良いお土産になりました。
この日は日本酒3種と、ゆず酒、梅酒をいただきました。
カウンター横の冷蔵庫から出した、よく冷えたお酒です。
浦霞醸造元の富谷さんが、塩竈のおすすめスポットや、利き酒するお酒の説明などをしながらお酌してくださいました。
贅沢な利き酒です。
蔵の華を使用した純米吟醸 浦霞は香りは控えめですが、バランスと品の良いお酒です。
料理に合わせやすいお酒だと思います。
蔵の華は宮城の蔵ではよく使われている酒米で、繊細なイメージがあったのですが、他の蔵の蔵の華のお酒と比べると、旨味を感じるお酒でした。
しぼりたて純米生酒 浦霞は少し熟成してきているのかもしれません。
飯米であるまなむすめを使用しています。
フレッシュではありますが、旨味が濃厚でどっしりとしたお酒です。ドライレーズンのような香りを感じました。
出たばかりの頃の香りは、りんごか青りんごのような香りだったのかもしれません。
純米吟醸生酒 春酣(はるたけなわ)は精米歩合50%の純米吟醸酒。
精米歩合50%というのは大吟醸と言っても良い数字です。
トヨニシキという飯米と、酒米の王様とも呼ばれる山田錦を使用しています。
浦霞では、有名な浦霞 禅と同じ組み合わせです。
味、香りは純米大吟醸のお手本というようなお酒で(このお酒はラベルの上では純米吟醸ですが、中身はまるで純米大吟醸のようです)、リンゴ・・・、というよりは
和梨汁ぶっしゃーーーーー!!!
というような香りです。
味わいも綺麗でするする滑らか。ジューシーな酸があります。
浦霞では現在自家培養酵母と宮城酵母を使用しているのだそうです。
酵母は非公開となっていますが、蔵の華純米吟醸浦霞をいただいたときに、自家培養酵母を使用したお酒だとおっしゃっていました。
今は頒布・使用されていませんが浦霞は吟醸香のある協会12酵母発祥の蔵なのです。
その蔵の自家培養酵母で醸したお酒というのは感慨深いです。
お酒をつくるための磨いたお米も展示していました。
磨けば磨くほどに、にごりやムラの無い透明感のある白い小さな粒になります。
次は梅酒とゆず酒です。
全く興味がなかったのですが、呑んでみて良かったです。
理想的な梅酒です。
蔵王産の梅のへそと傷物を取り除いて丁寧につくられた梅酒です。
添加物など入れることなく、砂糖は控えめで、梅の美味しさを感じられるスッキリとした梅酒です。
料理に合わせることを考えて購入は止めたのですが、次に行ったら購入したいです。
お風呂上りに氷や炭酸水で割ったり、寝る前にのんびりと呑みたいです。
こちらのゆず酒も美味しかったです。
柚子の香りが良くイキイキとしています。
鶏の塩鍋や、水炊き、あんこう鍋などに合わせたいと思いました。
利き酒したお酒はすべて販売されています。
ミガキイチゴとコラボレーションした純米大吟醸仕込みのリキュールもありました。
塩竈からは離れますが、このミガキイチゴをいちご狩りできるイチゴワールドも宮城観光ではおすすめです。
他にもたくさんのお酒が販売されていましたが、
今回は酒器2つと利き酒用おちょこをひとつ。
お酒は春酣とゆず酒を購入しました。
桜の季節にまた伺いたいと思います。