【風の森 秋津穂65 純米しぼり華】味わいと香り


このお酒に始めて出会ったのは、7年か8年前だったと思います。

わたしにできた初めての日本酒仲間は、杜氏さんが変わったり新しい日本酒や流行りに気付いてついて行けるくらい、今まで沢山の日本酒を飲んで知っている人です。

日本酒の師匠と呼んできたその人は、日本酒初心者だったわたしに、山間、三芳菊、小布施ワイナリー、菊姫、仙禽、九平次、たかちよ、他にもありますが、変態酒から可愛らしいお酒、スタイリッシュなお酒まで幅広く教えてくれました。

中でも特に印象に残っているのが、このお酒。

風の森

以前は1升瓶もありましたが、今は4合瓶のみの販売です。
開けたてのフレッシュなものを飲んで欲しいという蔵元の思いからそうされたようです。

風の森の大きな特徴は、確かに開けたてにあります。

硬度250の超硬水に溶け込んだ、強いガス感でキリッとした味わいです。


見るからにガス感ピッチピチです。

このガス感がなぜ生まれるのかを知りたい方は下のリンクからどうぞ。

日本酒のガス感とは。ひやおろし早い問題・新酒ラッシュえぐい問題などの日本酒オタクあるあるをひとり語りする。


ということで、風の森の感想へ移りたいと思います。

風の森 秋津穂 純米しぼり華
純米酒 無濾過無加水生酒

原材料名 米(国産)米麹(国産米)
奈良県産 秋津穂100%使用
精米歩合 65%
アルコール分 17度
製造年月 2019.07

油長酒造株式会社
奈良県御所市1160番地

開栓初日


開栓したては青い果実メインの香りで、よく言う酢イソ系、酢酸イソアミルというもので、酵母が発酵中に生成した香気成分、エステルです。

これが行き過ぎると、酢エチ系。
酢酸エチル臭、セメダイン臭と言われるもので、マニキュア香のように感じる人もいます。

これについては、詳しくは

メロンやバナナの香り?マニュキュア香?酢酸エチルか、酢酸イソアミルか。

をご覧ください。


Twitterには

ガス感ぴちぴち。もろ瓜。
良く言えばメロン香、熟れ熟れのバナナ。悪く言えばマニキュア系。間とればきゅうり、スイカ。苦味あり。とりあえず2日は放置。マニキュア系だめだ。1週間後かな・・・

と投稿しています。

アルコール感が強く、とても華やかにメロンやバナナのような果実香、青い果実、瓜系の香りがありました。
強いガス感は好きですが、硬水と言うこともありキリッと硬く、苦味も強く、香りは好みではないですし、風の森は開栓後の方が自分の好みの味わいになるとわかっていたので、1杯だけ飲んで迷わず冷蔵庫にしまいました。

開栓3日目

甘い青リンゴ、熟れたメロン、バナナのような香りで、口当たりが円くなり、香りのアルコール感も落ち着いてきました。
ガス感はしっかりとあり、キレが良いです。

苦味があとに残るのは、相変わらずですね。

開栓4日目

マニキュアのような香りが気になくなりました。

他の酢エチ系は、日を置いても苦手な香りが落ち着くということはなかったと思うので、アルコールのボリューム感の強さからマニュキュアのような香りが目立っていたのでしょうか。

落ち着いたバナナ香ですが、スワリングするとマスカットのような香りも開きます。


ガス感はほとんど感じられませんが、透明感のあるジューシーな酸に抱かれた旨味がするすると入っていきます。トゲのない柔らかな酸が可愛らしく清楚好感が持てます。

少しざらつきがありますが、あと1日、2日すれば、旨味がしっかりと開ききるのではないかと思います。苦味は強いです。

それから、初日から、バナナの他に何か別の香りを感じていたのですが、アルコール感に隠れて見えてきませんでした。温まってくると、マンゴーですかね。
トロピカルな雰囲気の香りも感じられます。

すごいですね。1300円以内の酒だったはずです。

果実感のある甘味も、より際立ちます。後にじゅわじゅわの酸。


風の森としては、フレッシュな内に呑みきってほしいと言うことで4合瓶のみにしたという話を聞いていますし、風の森ファンも、開栓したてのピチピチのものが美味しいという方が多くいらっしゃるそうです。


わたしが友人に風の森を送るときには、フレッシュなのを楽しむ分と、3日後、5日後、7日後と味の変化やわたしが最良と思う日の味を楽しんでもらうために、2本送ることにしています。

この低価格でこんなに楽しむことができる日本酒を他に知りませんし、開栓後の変化を知ってもらいたいと強く思う酒もそう多くはありません。

風の森は面白い酒ですね。また購入しようと思います。

お酒は20歳になってから。のんべーほど酒量はほどほどに。