浦霞塾2回目 浦霞酵母 協会12号酵母の復活と味わい 利き酒と酒造好適米について

浦霞塾前日はこんな調子で深酒をしていたため、寝不足状態で本塩釜駅へ向かうことになりました。

塩竈へ向かう途中、膝っかぶが痛いおばあさんたちが「今の80は昔の70くらい」だとか「わたしのときはそうじゃなかったとか言うけどみんな嘘!」とか、女の子座りを「腰べったんと落とすの、あれ、年寄り座りね」などと、他の世代と大して変わらないおしゃべりをしているのを聞いて、満員電車も悪くはないなと思いました。

先に書いておきますが、協会12号を使用したお酒については一番下に書いてあります。

浦霞へ行く前にひょうたんでホルモンの予約でもしておこうと思いましたが開店前です。問題なし。帰り途中に注文したら、スムーズにテイクアウトできたので予約の必要はありませんでした。

ひょうたんへ向かうための速足のまま浦霞に着くと、一番乗りでした。

ホルモン料理ひょうたんのテイクアウトについてはこちらをどうぞ。

講義の内容は全国の杜氏と米についてがメインだったと思いますが、眠くてほとんど頭に入って来ません。講師は小野寺邦夫杜氏です。

きびきびした雰囲気の社長とは対照的な、穏やかでのんびりとした人柄が印象的でした。

一番衝撃的だったのは、酒造好適米には心白が必ずあるものだと思っていたのに、そうではないと言う事です。

酒造好適米としての条件としては大粒であること、心白が大きい、吸水性に富む、タンパク質や脂質含有量が少ない、もろみでの溶けが良いなどがあります。

代表的な酒造好適米である山田錦には平べったい心白が米の中心にしっかりと確認できるのに対して、宮城の代表的な酒造好適米である蔵の華には心白がありません。(発現するものもあるでしょう)

1日の寒暖差によって心白の出現率が上がるらしく、東北では心白の出現率が低いようです。

心白には雑味の原因となるたんぱく質が少なく、酒の発酵に欠かせないでんぷん質が豊富。スポンジのような空洞があることから溶けやすいという特徴もあることから心白のある酒米が良い酒米と言われています。

それから根っこです。山田錦は1メートルほどの長い根を張るそうです。東北で栽培されている酒造好適米は根が短いので、米粒が重かったり稲が長くて穂が大きく垂れると稲が倒れてしまいますが、山田錦は根が深いので穂が45度に傾いても倒れることがないようです。

酒米の栽培は気候により栽培できるものとそうでないものがあるのだろうと思っていたのですが、たがやす土の深さ(土のかたさ)や、その土地その土地の土に合う酒米があるのだと知りました。

もう眠くて酒を呑まねばやってられんと言うような状態でした。せっかくの杜氏のお話を半分眠った状態で聴いています。浦霞の小野寺杜氏は南部杜氏出身で、日本酒造杜氏組合で最も多いのは南部杜氏だそうです。


八海山 大吟醸 新潟杜氏
立ち香はドライフルーツのバナナやレーズン、酸を感じる香りで酢イソ優勢だが、含み香は和三盆のようなカプロン系の香りの混じる熟成香。柔らかな甘味旨味があり、後に酸と少々の苦味が気になる。

花垣 純米大吟醸 能登杜氏
りんご、和三盆の典型的なカプロン系だが酢イソともとれる程度のセメダイン臭あり。熟香も。スッキリキレ良いが甘味はある。スタイリッシュな辛口。

浦霞 別誂 大吟醸 南部杜氏
柔らかなりんごと和三盆のようなカプロン系。滑らか、軽やか。甘味と酸の伸びが良くて呑みやすい。全体的にキレイで華やか。

小鼓 純米大吟醸 路上有花 桃花 丹波杜氏
穏やかな香りでややボンド。熟成を感じる含み香。旨味があり骨格がしっかりとした酒質で硬め。

誠鏡 まぼろし赤箱 広島杜氏
浦霞とよく似た香り。柔らかく甘味など旨味を感じるが雑味は少なくうまい。あとに酸あり。広島は水が柔らかいところが多いのか、東北の酒を呑みなれたわたしでも呑みやすい。

赤磐雄町 純米大吟醸 但馬杜氏
青りんご、バナナのわりやすい酢イソ系。口当たりは柔らかいが、旨味、ごく味がありおしのある味わい。あとにキュンとする酸。しっかりとした骨格の酒だが、香り華やかで雑味なく硬い酒が苦手なわたしにも比較的呑みやすい。

最後はミニ懇親会でお酒を呑んだくれます。今回は呑みたかったので、利き酒の際にガチのみをしました。5番のまぼろし赤箱が最も好みで、その次に浦霞が好みです。

カプロン系の特徴としてわたしは、りんご、和三盆と表現していますが、浦霞の社長は和三盆のところを炊きたてごはんの甘い香りと表現していました。

このかまぼこがすごく旨いです。海鮮系のものは大吟醸のような香り高いお酒と合わせると臭みが気になることが多いのですが、このかまぼこでは美味しくいただくことができました。

おススメです。

で!!!お待ちかねの浦霞酵母・協会12号酵母のお酒です!!

ずっと気になっていました。酸が立つようになり使われなくなったそうですが、酸度の高いお酒が流行したこともあり、今では酸度の高いお酒はめずらしくありません。復活のお味は???

酔っぱらっていたのであまりあてになりませんが、香りは東北にあまりないタイプです。マスカットや青りんごが爽やかに香る酢酸イソアミル系で、不快でない程度のセメダイン臭も感じます。含み香にぶどう、時間が経つとライチ。立ち香はパイナップルに変化するなどいろいろな顔を見せる香りに驚きです!日本酒にしては変化が早くて大きい。

味わいはパイナップル系にありがちなリンゴ酸の強い濃醇甘口ではなく、サラサラとした酸の落ち着いた味わい。普段から酸の強いお酒を好んで吞むわたしにとっては驚くような酸ではありませんが、お料理にも合わせやすい程度の酸がハッキリと感じられるお酒でした。

白麹の酸とも違うのが面白いですね。購入して帰れば良かったと後悔しています。非常に興味深い酵母です。

帰りはひょうたんに寄って帰宅!塩竈は今回も最高でした!